就職活動で書類選考を突破するためには、
採用担当者に良い印象を抱かせる履歴書を書く必要があります。
学歴・職歴・志望動機の書き方などを解説いたします。
履歴書の書き方に不安や疑問をお持ちの方の参考になれば幸いです。
履歴書を書く前の心構え
履歴書は『企業へのラブレター』とも呼ばれる書類です。
企業に対する熱意を伝え、自身をアピールする
プレゼンテーション資料としての役割を担っております。
採用担当者が魅力的だと感じる履歴書にするためには応募企業が求めている人材を理解し、
そこで活かせる職務経歴を強調する必要があります。
志望動機も応募企業向けの具体的な内容になるよう意識しましょう。
履歴書の書き方見本
履歴書には、たくさんの記入すべき項目があります。
書き始める前にどのような項目があるのか、
そしてそれらの項目はなぜあるのかといった役割を確認しておきましょう。
また、項目によって、書くうえでの注意すべきポイントも変わります。
それらの注意点も併せて解説します。
基本情報の書き方
★日付
・提出日か前日の日付を記入(郵送の場合は投函日)
・面接に持っていく場合は当日の日付を記入
・履歴書全体で西暦か元号(平成・昭和など)表記かを統一
★氏名
姓と名のあいだはスペースを空けます。
ふりがなの欄は、履歴書に「ふりがな」と記載されていればひらがなで、「フリガナ」と記載されていればカタカナで記入しましょう。
★写真
履歴書用の写真のサイズは、縦40mm×横30mmが基本です。
写真は3カ月以内に撮影したものを使用するのが一般的とされています。
好印象を与える表情、服装に気を配りましょう。
★年齢
齢は履歴書を日付欄に日付を記入した時点での「満年齢」を記入します。
★住所
都道府県から省略せずに記入するのが鉄則です。
郵便番号、マンション名、ふりがななども忘れずに記入します。
★電話番号
自宅に固定電話がない場合は携帯電話のみで問題ありません。
連絡がつきやすい番号を記入しましょう。
★メールアドレス
履歴書送付後に面接などの日程調整が必要な場合や応募書類の送付など、
企業とやりとりをするために欠かせない連絡先です。
記号の読み間違いが起きないように記入しましょう。
携帯アドレスを記入しない場合はスマートフォンなど、
迅速な確認ができるよう、フリーアドレスなどを取得して記入します。
学歴・職歴欄の書き方
★学歴
履歴書全体で西暦か元号(平成・昭和など)表記かを統一します。
学歴は、1行目に「学歴」と書き、2行目から実際の学歴を記入します。
記入は、義務教育の終了時である中学校の卒業から記入するのが一般的なルールとなっています。
学校名は、略さず正式名称で記入し、「高校」ではなく「高等学校」と書きます。
大学の学部名や学科、専攻名についても同様です。
★職歴
学歴の記入と同様に履歴書全体で西暦か元号(平成・昭和など)表記かを統一します。
- 時系列に記入し、会社名は略さず正式名称で記入
- 会社名の横か次の行に業種と従業員数を書き、簡単な職務内容を記入
- 応募書類に関する職務内容があれば強調して記入
- 異動などで部署が変わっている場合、その部署名・異動年月を記入しましょう
- 現職の企業の退職日が決まっている場合は「平成28年 3月 株式会社○○○○ 退職予定」と記入
- 最終行に「現在に至る」と記入し、その下の行に右寄せで「以上」と記入
- 職歴が書ききれない場合、履歴書にはある程度まで職歴を書き、「詳細は職務経歴書記入」としても問題ありません
過去の職歴から「自社で活躍できる人材か」を採用担当者は見極めています。
転職回数や前職が円満に退職できたかで、自社に定着できるかをチェックしています。
前職を離職後何らかの事情でブランクがある場合、再就職前にスキルアップのために何を行ったのか1〜2行で簡単に記載すると良いでしょう。
免許・資格欄の書き方
資格・免許欄には、原則、運転免許を最初に記入するといいでしょう。
それ以外の資格や免許は、取得年月日が古いものから順に記入します。
専門職など資格を生かした職種に応募する場合には、
その資格を最初に書くのもアピールの手段として有効です。
<よくある免許・資格の記入例>自動車免許:普通自動車第一種運転免許(AT限定)
英検:実用英語技能検定○級
漢検:日本漢字能力検定
宅建:宅地建物取引士
日商簿記:日商簿記検定試験○級、日本商工会議所簿記検定試験○級
FP:○級ファイナンシャル・プランニング技能士
応募企業に関連性のない資格や免許が記入されていると、採用担当者は応募者の志向に疑問を持つことがあります。たくさんの資格を持っている場合、アピールしたい内容に沿って応募職種で生かせる資格のみ記入するようにしましょう。
志望動機欄(自己PR)の書き方
下記のポイントを意識して作成しているかを確認しましょう。
・応募企業が求めている人材を理解しているか
・過去の職務経歴を応募企業の職務で生かせることが伝わる内容になっているか
・応募企業の強みを把握しており、競合他社ではなく応募企業だからこそ入社したい意欲が感じられる内容になっているか
・将来のキャリアビジョンが明確に伝わり、応募企業で達成できる内容になっているか
本人希望欄の書き方
勤務地や勤務時間などの希望を記入します。
特に希望がなければ、「貴社規定に従います」と記入しましょう。
空欄にしたり、「希望なし」と記入したりするのは避けてください。
学歴や職歴では判断できない応募者の人柄を見られています。
面接で話題になることもあるので、空欄にしない趣味や特技から話が弾むこともあるので、単に興味があるものでも記入するのがオススメです。
履歴書作成時のマナー
履歴書はビジネス文書のひとつです。
採用担当者は、提出された履歴書から、働くうえで必要となるビジネスマナーが応募者に備わっているかどうかを判断します。
履歴書について、書き方以外にどのようなことに気を付けるべきかをご紹介します。
履歴書には、修正ペンや修正テープを使用してはいけません。
書き間違えた場合、面倒だと思っても最初から書き直す必要があります。
修正した履歴書を提出することで、入社意欲や仕事のとらえ方が疑われ、
選考に不利になる可能性もあります。履歴書から応募者の人となりや入社意欲を見極めている採用担当者もいるので、手間を惜しまずに書き直しましょう。
二重線と訂正印で修正します。※修正する場所は1カ所まで
2カ所以上あると注意力が足りない、あるいは事務処理能力が劣ると判断されて選考結果に影響する可能性があります。
履歴書は折らないで提出するのが基本です。
履歴書は基本的に、「A3を二つ折りにしたA4サイズ」か「B4を二つ折りにしたB5サイズ」となっています。原則として、履歴書はこのまま提出するのが正しいマナーとされています。
送付状は本来であれば対面で行う挨拶を書面にした書類です。
履歴書を手渡しする場合にも、封筒やクリアファイルは必要です。
履歴書をそのまま持ち歩いていては、面接会場で提出するまでに折れたり、汚れたりしてしまうおそれがあります。
また、相手が読みやすい向きで渡すといった心配りも大切です。
手渡しで提出する場合、送付状は必要ありません。
履歴書作成に関するQ&A
・履歴書はどこで購入する?
コンビニエンスストアやスーパー、文房具店、100円ショップなど、さまざまな場所で購入することができ、基本的にどこで購入しても構いません。
ただし、履歴書によって、記入項目や各項目の大きさなどが異なりますので注意が必要です。
大切なのは買う場所ではなく、自分の用途に合った履歴書を選ぶことです。
企業にアピールしたい内容が多い方は、用紙の面積が大きく、記入スペースも広く取られているA4サイズがおすすめです。
履歴書を記入するときは消えないペンを選びましょう。
ですから、鉛筆やシャープペンシルなどの文字が消せるものはマナー違反です。
また、いわゆる”消せるボールペン”もNG。摩擦熱で文字が透明になるインクを使用しているため、高温の場所(車中や暖房の近く、日差しが差し込む窓際など)で文字が薄くなったり、コピーをしたら文字が消えてしまったという話もあります。
基本から書き方・作成のポイントをしっかり押さえて書類選考を突破し、面接に進める履歴書を作成しましょう!
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